Q & A

よくある質問に対する回答

1. 創生学部では何を学び、どんな力が身につきますか?

創生学部では、一つの学問分野にとらわれず、学生が自ら定めた目標に従って主体的に学びます。変革が激しく、前例が通用しない時代を生き抜くためには、学問の枠はもちろん、文理の枠をも越えて多様な分野に通じ、どんな環境変化にも怯まず、活きた知と柔軟な論理的思考を武器に社会の課題に立ち向かえる、真の力が必要です。創生学部では、基軸となる専門性に加え、こうしたこれからの社会を生きるうえで欠かせない能力を、データサイエンス、基礎ゼミ、プロジェクトゼミ、ソリューションラボ、また1年次から独自に実施する学外学修等の多彩なプログラムを通じて修得します。理系型・文系型は大学入学共通テストの選択科目や配点が異なるだけですので,それぞれの科目や配点などを参考に選んで受験してください。なお,個別学力検査は,理系型・文系型いずれも「英語」は必須で,もう1科目が「数学」もしくは「国語」の選択になります。理系型でも文系型でも問題内容は同一です。創生学部独自の問題が出題されるわけではありませんので,問題の傾向などはこれまでの新潟大学の個別学力検査の問題などを参照してください。

2. 創生学部は,「地方創生」などのテーマを中心とした文系の学部なのでしょうか?

いいえ,「地方創生」を中心とした文系志向限定の学部ではありません。創生学部の名称は,新潟大学の教育理念である「自律と創生」に由来しています。創生学部は,理系・文系を問わず,4年間の学びの中で確かな自分を創りあげることを目指す学部です。もちろん「地方創生」「地域創生」も,現代社会における重要な課題の一つですので,そういった課題に取り組む学生も歓迎しますが,同様に「環境」や「科学技術」,「教育」,「情報」,「エネルギー」,「農業」など,文系理系問わずさまざまな課題に関心を持つ学生も歓迎します。

3. 入学時には、何か取り組みたい課題やテーマが決まっていないといけないのでしょうか?

特に決まっている必要はありません。ただし、受け身で与えられた課題をこなせばよいという意識ではなく、いろいろなことに興味関心を持ち、自分から積極的に動いて学んで行くという意識は、持っていていただけると良いと思います。入学時にまだ明確に決まっていなくても、さまざまな課題やテーマに触れることができるような授業を1年次から履修しますので、その中で自分が取り組む課題などを見つけていくことになります。

4. 一般選抜(前期日程)の理系型・文系型は、それぞれ定員が別に決まっているのでしょうか?

一般選抜(前期日程)では、理系・文系で定員を分けてはいません。合計得点等をもとに選抜しますので、得意な方の型を選択して受験してください。なお、個別学力検査の問題内容は、理系型でも文系型でも同一です。
また、入試の理系型・文系型によって、入学後の学修が縛られることはありません。理系型の入試で入学し、文系の領域を専門とすることもできますし、その逆も可能です。もちろん、専門的な学修を進める上で高校までの内容で不足しているものがあれば、入学後に補習やリメディアルの授業等を履修して学んで行く必要があります。必要に応じて教職員もサポートしていきます。

5. 創生学部はどのような領域を専門とする教員がいるのでしょうか?

創生学部は、既存の多くの学部とは異なり、多様なバックグラウンドを持つ教員が担当します。担当教員が専門としている分野の一例を挙げてみても、量子科学、宇宙物理学、生態学、植物栄養学、水圏生物行動学などの自然科学系のものから、教育学、教育心理学、社会学、政治学、経営学、公法学、心理学、科学技術史、食文化・地域研究学などの人文社会科学系のものまで、多岐に渡ります。
もちろん、創生学部で学べる領域は教員の専門分野に縛られることはないため、ここで挙げたものに限るわけではありません。新潟大学全体の資源を活用しながら教員の専門性の枠を超え、21の領域学修科目パッケージの中から一人ひとりが自分で選んだ領域を中心に学修を進めて行くことになります。

6. 創生学部で学べる専門領域には、どのような種類があるのでしょうか。また、どの領域を専門にするかはいつ決まるのでしょうか。希望通りに選択できるのでしょうか?

課題に取り組む上でも他者と協働する上でも、自分の強みとなる「軸」をしっかりと持つことは不可欠です。その専門軸を確立するため、2年生になるときに21の領域学修科目パッケージの中から1つを選択することになります。この21の中には、新潟大学の理学部・工学部・農学部・人文学部・法学部・経済科学部の6学部で学べる領域が一通り含まれています。
どの領域を選ぶかは、原則的に学生の希望に沿った形で決定されます。極端に人数の偏りがある場合に限り、個別面談や1年次の成績等をもとに調整を行う場合もあります。万が一、希望通りにならなかった場合でも当初希望していた領域の学修が全くできないわけではありません。関心がある授業等については、自分の専門領域に縛られずに積極的に履修していただきたいと思います。

7. 文転・理転は可能でしょうか?

入学後にご自身が定める「課題」に取り組む上での必要性の問題です。(特に理転の場合)高い学修意欲と努力が求められますが、その覚悟があれば十分に可能です。大学では同じ科目を1年生と4年生が履修する場合もあります。長い人生、高校での履修履歴で将来のキャリアが左右されるのは理不尽というものですので、入学後にしっかり再デザインして下さい。卒業生には文系で入学後、理系の大学院へ進学した例も複数あります。

8. 専門に関する領域学修科目パッケージの授業は、創生学部の学生向けに独自に開講されるものなのでしょうか。それとも他学部の学生と同じ授業を履修するのでしょうか?

専門に関する授業は、創生学部のみを対象に開講されるわけではなく、原則的に他の学部で開講されている授業を履修します。たとえば、工学系の専門分野を学ぶ場合は、工学部の授業を工学部の学生と一緒に履修することになります。そのため既存の学部と同じ内容、同じレベルの学修をすることが可能です。

9. 領域学修科目パッケージの選択後は、それぞれのパッケージを提供する学部に移行するということですか?

いいえ、そうではありません。卒業まであくまでも創生学部の所属となります。3年次のプロジェクトゼミ、4年次のソリューションラボ(卒業研究)も、創生学部の教員の研究室に所属して行います。研究室では、異なる領域パッケージを選択し、異なる分野の知識やスキルを学んだ学生が集って学ぶことが日常的に行われます。そうした環境で学ぶことで、狭い専門分野に閉じこもることなく、普段から自分とは異なる見方、考え方に触れ、様々な角度から議論や意見を交換することで、自然と視野を拡げていくことができます。

10. 広く学ぶということは、逆に学びの深さは他学部学生に比べて劣るでしょうか?

いいえ、決してそのようなことはありません。目的意識を持って主体的に学ぶ姿勢があれば、自ずと知識は深まっていきます。特に課題解決型学修を通じ、自分事として実践を伴って得られる知は定着しやすく、後々組み換えて活用できる生きた知となります。他にも論理的に考える力、データの取り扱い、資料調査能力、問題への柔軟な思考やアプローチ、協働力、コミュニケーション力、プレゼン力、壁に直面した際の姿勢など、社会で活躍するために必要な基礎力全般が身に付きますし、これらは狭い専門性を超え、これからの時代を生きる上で必要な、幅広でしなやかな専門性の獲得に向けて強力な武器となります。また、卒業後にさらに深く研究を進めたい場合には、新潟大学もしくは他大学への大学院進学も十分可能な専門知識を修得できます。

11. データサイエンス概説が必修となっていますが、何を学びますか?

現代社会で求められるデータリテラシーとして、不確実性を含む多数のデータから一定の確実さをもった判断をする手法や、データから有用な知見を抽出し、本質を理解して判断に役立てるための基礎、さらに社会/自然現象と数理モデリングなどの社会応用を学びます。また、データを適切に扱うための倫理や法規面についても学びます。
基礎的な数学の知識は必要ではありますが、むしろ統計学に特有の考え方をしっかり修得することが重要です。自信がない場合は、実際にデータを操作しながら実践的に学ぶデータサイエンス概説演習が並行して開講されますので、こちらを受講することをお勧めいたします。

12. 2年次に、データサイエンス実践と実践英語の集中講義(PACE)のどちらかを選ぶとのことですが、学生はどのように選んでいますか?

人それぞれです。 基本的な基準としては、3年次以降の研究や卒業後のキャリアパスを見据えて、どちらがより自らの成長の糧となり得るか、という点でしょうか。 これまでの実績では、例年データサイエンス実践が65%程度とやや多くなっています。

13. 卒業研究のテーマ選びは、創生学部に所属する教員の研究内容に制限されるのでしょうか?

いいえ。3年次のプロジェクトゼミ、4年次のソリューションラボ(卒業研究) のテーマは、あくまで学生が自身の興味関心に沿って設定します。これは他学部にはない、創生学部の大きな特徴です。教員はサポート役で、学問体系全体を俯瞰した方向づけや論理的な思考法、データ・研究資料等の扱い等、教員個々の専門性を背景とした「研究の進め方」についての指導を行います。
より専門的な知識を必要とする場合は、理、工、農、人文、法、経済科学各学部と創生学部のパイプ役を果たす領域担当教員を通じ、他学部の教員の助言や指導を仰ぐケースもあります。

14. 教員免許や資格の取得は可能でしょうか?

創生学部は教員免許の課程認定を受けておりません。教員免許を取得することが主目的の場合には、課程認定を受けている学科などを目指していただいた方が近道と思います。また資格の取得についてですが、創生学部は通常の学部と異なり学生自身が4年間の学修目標を定めて自由度の高い学びを進める形です。逆に言えば学修内容が固定されていないことから、この学部の卒業により取得できる資格等は設定されておりません。もちろん、個人の資格で受検可能な資格等については当然ですが取得可能です。

15. コミュニケーション能力向上のためグループワーク形式の講義が比較的多いそうですが、苦手なのでついていけるか不安です。

社会に出れば否応なく組織やチームでの活動が求められ、他人とのコミュニケーション能力は欠かせません。創生学部では、このような能力を涵養することを目指しているためグループワーク形式の講義を多めに導入していますが、少人数教育で教員がしっかりサポートしますので、グループワークが苦手な方でも大丈夫です。

16. 卒業後の進路について教えて下さい。

本HPの「卒業生の主な進路先」をご覧ください。創生学部で学び多様な視点での課題発見・解決スキルを修得した人材は、あらゆる場面で今後ますます必要とされていくでしょう。社会を牽引するリーダー、新たな価値を創造するクリエーター、革新的な開発に取り組むエンジニア、複数の専門領域からアプローチできるリサーチャーなどの人物像の育成が目標です。民間企業、公務員、研究者、起業家等、国内外問わず活躍の場は広がっています。

17. 大学院への進学も可能ですか?

はい、4年間しっかりと学修を進めていくことで、大学院進学ももちろん可能です。本HPの「卒業生の主な進路先」にある通り、多数の進学実績があります。領域学修科目パッケージ等で学んだ専門領域に合わせて、他の学部の場合と同様、新潟大学もしくは他大学の大学院に進学することになります。

18. 新潟大学で導入されている全学分野横断創生プログラム(NICEプログラム)との違いは何ですか?

創生学部以外の他学部の場合、マイナー(新潟大学での呼称でいわゆる副専攻のこと)で何を学ぶかは選ぶことができますが、メジャー(同、いわゆる主専攻のこと)は入学時点で決まっています。主として学ぶ内容については、入学した学部の履修規程に沿って与えられていくことになり、その空いた時間に聴講可能なマイナー科目が開講されていれば、選択可能になる仕組みです。
一方、創生学部では、主に学ぶ内容を自分でデザインする点が大きな違いです。自ら設定する課題にアプローチする際に軸となる、メジャーに相当する領域パッケージを入学後に選択することになります。この軸に自由選択科目等を組み合わせ、学生個々にオリジナルなカリキュラムを組むことができます。また、設定した課題に対し、既存の学問分野にとらわれることなく、必要な知やスキルを目的意識を強く持って修得しながら、自分事として探究や解決に取り組むプロセスを学ぶことそのものが、創生学部におけるメジャー(いわゆる主専攻)である、と言うこともできます。

19. 卒業時に取得できる学位は何ですか?

「学術」(Bachelor of Arts)となります。