学部長挨拶

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自分を創る、学びの場

創生学部は、「自分を創る」ための学びの場です。

創生学部が他の学部と違うところは、入学後に新潟大学の中の多様な分野を一望して、
そして、自分なりの目標を立てた上で、その後に専門分野を選ぶところです。

新潟大学で開講されているたくさんの講義に実際に触れてから、
自分の専門性を選べる点が大きな利点です。
また、同じ学部はもちろんのこと、他学部の様々に異なる分野の学生同士で
議論を交わして、自らの問いを大きく広げていきます。
つまり、自分の選んだ専門分野を学びながら、他の分野の人と協働して
総合的に課題を解決する力を養うことができます。

与えられるのではなく、自分に合った学びを自分で創って行くので、
目標をしっかり意識して、充実した学修ができる仕組みです。

異なる分野の人たちと、協力して、時に議論を戦わせ、
大きな問いを結び合わせていくための「知の広場」がここにあります。
コミュニケーションを積み重ねる楽しさと喜びが、きっと得られることでしょう。

創生学部で、自分の未来を形作るチャレンジをしてみませんか。
様々な専門性を持った私たち教員が、皆さんの進む道をしっかりサポートします。

創生学部長
中村 隆志

創生学部の三つのポリシー(創生学修プログラム)

ディプロマ・ポリシー

人材育成目標(卒業生が身につけるべき資質・能力)

 本プログラムでは、多面的で複雑化した社会における課題を抽出し、その解決に必要な知識を獲得でき、分野の異なる他者と協働して、論理的思考と科学的根拠に基づいた課題解決ができる人材の育成を目指している。
すなわち、この課題解決過程により自己の人材価値を生涯にわたって能動的に高めていくことができる人材、「自己創造型学修者」の育成を目標とする。
所定の授業科目を履修し、126単位以上を修得した者で、人材育成目標に対応して養成する以下の能力を修得した者に、学士(学術)の学位を授与する。

  • 課題を発見し、その解決に向けて主体的に学修する態度・姿勢
  • 課題解決に必要な分析力・論理的思考力
  • 他者と協働できる自己表現力を有し、問題解決をコーディネートする能力
  • 専門領域の知識を有するとともに、多面的な視点から複数分野の知識を選択的に統合し、課題解決の場をデザインする能力

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

本プログラムが設定するディプロマ・ポリシーに対応して、学士課程全体を通じて学生が自ら到達目標を設定し学修を進めることを原則とする。
設定される到達目標は学生によって異なるが、ディプロマ・ポリシーで示す「課題解決力」「協調性(コーディネート能力)」「汎用的能力」「態度・姿勢」は、目標設定における共通的な指針となる。
また、「領域学修科目(区分)」については、それぞれの領域学修科目パッケージを提供する主専攻プログラムが提示する目標を考慮して、選択した専門領域の学修に関する到達目標を設定する。
学生が1年次から到達目標を設定し、学修を進めるが、学修の進展に合わせて、担当教員からの助言のもとで到達目標の内容を改善する。

カリキュラム・ポリシー

カリキュラム編成、学修内容・方法と学修成果の評価方法

ディプロマ・ポリシーに示す能力を養成するために、本プログラムでは以下のカリキュラム立案の基本方針とそれに対応する授業科目区分を定めた教育課程を編成している。

  • リテラシー(複数の領域の見地から物事を「視る力」、異なる環境(状況)に「適応する力」、他者と協働するプロジェクト等を「コーディネートする力」)養成のための汎用的能力・課題解決力を涵養する授業科目を中核に据えている。
    そのために、課題把握・分析・実践(統合)のための「リテラシーコア・課題解決実践科目(区分)」を設けている。
  • 生涯にわたって学び続けることができる主体性とスキルを涵養するために学修に対する動機を高く維持する授業科目を初年次から配置している。
    そのために、学修への動機づけと能動性を高める「導入・転換教育科目(区分)」を設けている。
  • 多面的な視点から学問領域の知識を統合する上で、必要となる専門領域の知識・技能を修得するための領域別授業科目を2年次から4年次に配置している。
    そのために、専門領域の知識・技能を修得するための「領域学修科目(区分)」を設けている。
  • 学生の学士力を総括的に評価し、学修成果の質保証を厳格に行うための授業科目を、4年次に配置している。
    そのために、学修成果と学位の質保証のための「学修成果総括科目(区分)」を設けている。
    当該区分の授業科目では、学生がNBASアセスメントシート等をもとに、自らの学修成果を振り返り、確認する。

以上の授業科目(区分)を体系的に配置し、4年間を通じたゼミ・ラボワーク及び「リフレクションデザインⅠ~Ⅳ」を通じて、学生の主体的選択によって学修をデザインできるカリキュラムを編成している。

アドミッション・ポリシー

入学者に求める学力と入学者選抜方法

1)入学者に求める学力

  • 課題探究・解決に関心を持ち、将来のキャリアを自ら見つけることに熱意のある人
  • 基礎的な学力のある人
  • 特定分野にとらわれず幅広い領域に興味関心のある人
  • 他者とのコミュニケーションを積極的に行い、自己表現できる人

2)入学者選抜方法

一般選抜(前期日程)

  • 大学入学共通テストを課して、知識・技能に関する基礎学力の高さを評価する。
  • 大学入学共通テストでは、5教科7科目を基本とし,理系型では理科2科目+地歴公民1科目、文系型では理科1科目+地歴公民2科目を課す。個別学力検査では、英語を必須科目として課し、国語と数学から1教科を選択科目として課す。

総合型選抜

  • 大学入学共通テストを課して、知識・技能に関する高等学校卒業レベルの基礎学力を評価する。大学入学共通テストでは、外国語と数Ⅰ・数Aを必須とし、理系科目選択型では数Ⅱ・数B及び理科から2科目、文系科目選択型では国語及び地歴公民から2科目を課す。
  • 講義に関する課題レポートと面接を課して、課題探究意欲、表現力、コミュニケーション能力を評価する。講義に関する課題レポートでは、思考力・判断力・表現力を評価する。面接では、出願書類に基づき主体性・多様性・協働性を評価する。

入学理由アンケート

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学外の活動

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M.M.さん

3年次にシドニー工科大学に留学し、オーストラリアの環境問題や歴史を学びつつ、レポート作成やプレゼンテーションに取り組みました。ディスカッション中心の授業では発言の機会が多いため、間違いを恐れず自分から伝えようとする姿勢が養われたと感じています。また、4年次にはタイの日系企業でのインターンシップに参加し、卒業論文の基礎となる経験ができました。

インターンシップ先の方とタイ料理

シドニーのクリスマス

S.H.さん

私は約5ヶ月間、台湾の国立中央大学に交換留学しました。台湾は親日で熱量のある人が多く、料理も美味しくて毎日とても楽しかったです。一緒に授業を受ける留学生やサークルの仲間にも恵まれ、充実した留学生活を送りました。自分が伝えたいことを中国語で相手に伝えることが難しく、悔しい思いを何度もしましたが、そのおかげで困ったら自分から聞くなど心が強くなり、留学に挑戦してよかったと感じています。

M.F.さん

私はタイのチュラロンコン大学に1年間留学しました。現地の学生と一緒に英語で授業を受ける中で、自分の語学力の向上を感じると同時に学力やスキル面での足りない部分を痛感し、大いに刺激を受けました。夏休み期間にはインターンシップを行いました。多様な文化に触れ、様々なことにチャレンジしたことで自分のキャリアに対する考え方にも変化があり、成長を実感できました。

社会からの期待

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  • 第四銀行

    株式会社 第四銀行 取締役頭取 並木 富士雄

    私たちの地元である新潟県では、人口減少や少子高齢化の進行による経済・社会構造の変化という課題を克服し、自立的で持続的な社会を実現するための「地方創生」への取り組みが拡大しています。第四銀行では、産官学金労言との連携を強化し、コンサルティング機能を発揮することで、「地方創生」の実現に貢献することを目指しています。

    そのために当行が求めているのは、「地方創生」実現のために、さまざまな課題に果敢に立ち向かい、未来を切り開くことができる「自ら学び、成長し続けるたくましい人財」です。このたび新設される「新潟大学創生学部」では、「課題発見・課題解決能力」の育成を重視されると聞いておりますが、これは当行が求める人財像と合致しています。

    今後の新潟県経済の発展、「地方創生」の実現のためにも、自ら課題を見つける力、その課題を解決する力を兼ね備えた人財を育成する「新潟大学創生学部」に大いに期待しています。

  • 福田組

    株式会社 福田組 代表取締役社長 太田 豊彦

    ご存知のとおり新潟大学は様々な分野に多くの人材を輩出されており、弊社においても土木・建築の建設部門をはじめ、営業・経理・管理部門などあらゆる分野で新潟大学の卒業生が活躍をしています。

    弊社は建設を通じ安全で安心な社会を創造する企業として「物造りは人創り」という理念のもと、「明確な目標を持ち、その実現に主体的に考動する人材の育成」を心がけております。その意味でも課題の発見・解決能力の育成を重視した、発想力・企画力・実行力において高度な能力を身つけるための指導・教育・研究を実践する新設創生学部に高い関心を持って注目しているとともに、若い人たちにこの新しい学部に是非チャレンジしていただきたいと思っております。創生学部で身につけた知識・能力は、将来企業人としてまた社会人として、必ずや発揮することができると信じています。

    未来を担う人材創出を目指す新潟大学創生学部に大いに期待しております。

  • 藤沢周

    小説家・法政大学教授 藤沢 周(新潟県出身)

    真の知性とは何か。

    これについて考える時、皆さんは何を基準にするでしょう。思想、文化、経済性、伝統、合理主義、科学……。千差万別かも知れませんが、軸や核となるものの感触を抱くことは間違いないでしょう。ならば、その軸や核は何処から生じているのか。現代は、経済効率優先で結果主義。イノベーションという名でそれまで蓄積した歴史や叡智までを更地にして、とにかく生産性に結びつくものが、重視されがちです。科学や経済のみの視点からならばおおいに結構、となるでしょうが、これはたとえば、検証なしの原発再稼働に邁進する、非人間的なシステムへと直結することとイコールです。

    だが、人間は考える、感じる、喜ぶ、悲しむ。数式や確率では解決できない人間世界の矛盾をこそ、まずしっかり捉えることが必要となります。そのためには、理系的発想のみならず、人文知である文系の発想が重要となるのです。

    幸福とは何か。生きるとは何か。この世界のあり方を包括的に探究していくのが、創生学部なのです。これからの時代の魁となる新潟大学創生学部の学生さんたち。本当にうらやましく、眩しく、輝かしい若者たち。是非、時代に、未来に、可能性のある豊かな道を示してください。

教員からのメッセージ

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  • 渡邊 洋子 教授

    渡邊 洋子 教授よりメッセージ

    現代日本は、先端的な技術革新、AIの発達、地球温暖化などのグローバルな動向を背景に、格差・少子高齢社会の到来、労働人口の減少、過疎化の進行など、多くの課題を抱えています。これらは社会全体の課題であると同時に、皆さん自身の将来の生活や生き方に大きな影響を与えるものです。これらの課題に広い視野と多面的視点から向き合い、共生共存し、力強く乗り越え、新たな道を拓いていける人が今後、求められます。

    創生学部は、そのためのあなたの学びに伴走します。皆さん一人一人がパイオニアです。

  • 小路 晋作 准教授

    小路 晋作 准教授よりメッセージ

    学問体系のなかで基礎から積み上げるのではなく、自身の目的から逆算して学ぶべき知識を選択し、「部分から全体」を組み立てていく創生学部はユニークな教育システムです。しかし、目標設定、必要なモノの選択と修得、成果の自己評価や改善といったプロセスを自律的に進めることは、若者に限らず難しく、まさに学生の総合力が問われる学部でもあると思います。

    創生学部では様々なプロジェクトを実践することで一連の過程を学んでいきます。例えば私のゼミでは、身近な自然環境での生物相調査を通じて、野外調査を経験し、数値データの扱いを身につけてもらいます。決まった手順は無く、失敗も少なくありませんが、学生たちのチャレンジに関わることは楽しいです。「難しいけど面白い」創生学部で皆さんに会えることを楽しみにしています!

  • 澤邉 潤 准教授

    澤邉 潤 准教授よりメッセージ

    皆さんは「大学での学び」にどんなことを期待しますか?
    創生学部では,自分で自分の学びをデザインすることを大切にしています。

    期待を裏切るかもしれませんが,創生学部には「与えられて学ぶべきもの」は多くはありません。その代わりに,取り扱う課題,専門性の選択等,自由度の高い選択肢があり,皆さんの学修を支える教員がいます。さらに,自分の探究課題に果敢に取り組む学生(先輩)がいます。今はまだ自分が何を学びたいのか不安な人もいるかもしれません。

    創生学部では,「自分はどうなりたいのか?」「この課題探究を通じて社会はどう変わるのか?」などを問い続けます。これらの問いの先に皆さんが取組みたい課題がきっと見つかるはずです。立場や考え方が異なる学生,教員との関わりを通して,‘あなた自身’の学びを築いていきましょう。

  • 佐藤 靖 教授

    佐藤 靖 教授よりメッセージ

    創生学部は、学生が自ら学びの方向性を構想し、広い視野をもちつつ課題を探究していく点に特徴があります。4年間のカリキュラムのなかで、学生自身が選択する専門領域に関する知識を修めるとともに、協働力やリーダーシップを身につけていくことを目指します。

    現在、社会の多様化がますます進み、課題を多面的に捉え柔軟に解決していくことが求められるようになっています。また、科学技術が急速に進展し社会を変革していくなか、文系・理系の区別や学問分野の壁を越えて課題解決にアプローチしていくことが必要になってきています。ぜひ創生学部でそのような能力を伸ばし、これからの日本そして海外で活躍していくうえでの基盤を確立してほしいと思います。