創生学部/大学院自然科学研究科の西海望特任准教授が第14回自然科学研究機構若手研究者賞を受賞しました。

自然科学研究機構は自然科学分野の5つの国立研究所を束ねる機関であり、全国の大学・研究機関に先端設備や先導的共同研究の場を提供し、国内の自然科学研究の基盤を支えることを旨としています。同機構は、所属する研究者の中でも特に優秀な研究成果を挙げた若手研究者を対象に毎年若手研究者賞の授与を行っており、今年は計5名の研究者が選出されました。西海望特任准教授は、2017年度から2024年度末まで同機構の基礎生物学研究所に所属しており、そこでの研究が評価され、この度の受賞となりました。

7月18日に授賞式と記念講演が行われ、また副賞として研究費および研究奨励金が贈呈されました。受賞記念講演は、出身高校および全国のスーパーサイエンスハイスクールに広く周知されるとともに、YouTube Liveとニコニコ生放送でライブ配信されました。

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受賞研究テーマ
『生物の洗練された行動の背景にある戦略性の探究』

受賞記念講演タイトル
『生き残るための知恵:動物たちの巧みな行動戦略​』 

(写真)第14回自然科学研究機構若手研究者賞の受賞者一同。右から3人目が西海特任准教授。

西海特任准教授のコメント

「弱肉強食の自然界で、動物達は生きのびるために優れた戦略を発達させてきたと考えられます。私の研究は、バーチャルリアリティ技術を活用して動物を仮想空間内の様々な状況にさらし、その生存戦略の解明をねらうものです。私としては、この取り組みで得られた発見が、生物学上の理解を深めるだけでなく、私たちの思考や日々の過ごし方にも示唆を与えるものになればと思って研究してきました。今回、こうした取り組みが受賞という形で評価され、とても感慨深く思っています。
振り返ってみれば、本研究は私が2017年に基礎生物学研究所に身を置いた時を起点に、大きく花開いていったと思います。そこでは、空間的にも時間的にも自由度の高い研究環境があり、そして世界トップレベルの研究をするという気概に満ちた研究者が数多くいました。朝、所内のエレベータで他所のラボの教授と居合わせそのまま廊下で1時間くらい研究談義をすることもあれば、何の前触れもなく所長が訪ねてきて実験が面白そうだから立ち会いたいと言ってくることもあり、日々様々な交流の中から新しい発想のきっかけをいただいていたように思います。
一人一人のお名前をここに書ききれませんが、本研究テーマを支えてくださった基礎生物学研究所の研究者と事務職員の皆様に心からお礼申し上げます。
これからは、新しい環境である新潟大学にて、更なる研究の展開によって未踏領域を切り拓くとともに、研究の面白さやこれからの国際競争に打ち勝つ研究技術を学生に伝え、学術基盤の向上に努めてまいります。」

西海先生、今回の受賞、誠におめでとうございます。 引き続きの大いなるご活躍を期待しております。